逝き方

元旦に訃報が入りました。二軒隣の家に住む90歳の男性が、大晦日の朝に亡くなったそうです。ほんの二週間ほど前に誕生日のサプライズでご自宅を突撃訪問して歌ったばかりだったので驚きました。聞いたところでは、朝食の席でふっと意識を失い、そのまま亡くなったとか。突然の事で、パートナーの女性はさぞショックを受け寂しい思いをしているだろう、と思う一方で、顔見知り程度の私は実は不謹慎にも「羨ましいような死に方だ」と思ってしまったのでした。気の合うパートナーと自宅で暮らし、一緒に庭仕事をして、年に何度か国外に休暇療養旅行にでかけ、子供や孫がたまに訪れる。高齢化が進んでいる現代ですが、そんな穏やかな普通の暮らしが出来る90歳ばかりではない。そしてある日、安らかに寝入るように逝く。人は自殺でもない限り死に方を選べませんが、何年も病院のベッドで痛みに苦しみ死の恐怖と戦った末に比べる多くの人と比べれば、恵まれた逝き方ではなかったかと思うのです。

お葬式の知らせを頂いていた事に、全て終わってから気付いた間抜けな私。そのお詫びをかねて、パートナーの女性を翌日弔問しました。ちなみにこのお二人は結婚しておらず、それぞれに子供も孫もいるので、第二の人生のパートナー(der Lebensgefährte / die Lebensgefährtin)なのでしょう。私達を快く迎え入れてくれました彼女の「あの人とはとても気が合ったから、いなくなってとても寂しい。」という言葉に、安易な慰めの言葉はかけられませんでした。「So ist das Leben. (それが人生だ)」と何度もおっしゃっていました。うちの三匹の豚児達に優しく語りかけ「年寄りは逝き、子供が成長する。So ist das Leben.」そして子供達は知恵の輪とジェンガを頂きました。故人が誕生日サプライズの後に「確かうちの子供達の昔の玩具がまだあったから、今度あの子達にあげよう」とわざわざ地下室から発掘して下さった物だそうです。直接受け取りたかったなぁ。

故人のご冥福をお祈りいたします。


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by penguinophile | 2017-01-11 19:36 | 徒然 | Trackback | Comments(0)
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ドイツ田舎町での地味暮らしを徒然なるままに。


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