入学式の日(前編)

8月下旬にドイツに戻り、すっかり錆び付いたドイツ語に鞭打って、まずは慌てて子供達の教科書や学用品を揃える。
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こんなリストが3枚。厄介な事に、リスト上では別名だが実は同じ商品や、名前だけでは何を指すかドイツ人でもわからない物があり、文房具屋の店員さんに相談しなければミッションは達成不能。在庫切れや買い忘れで複数の店を渡り歩く羽目になり、「お客さん、昨日も来ましたよね。」「はい、実は一昨日も来たんです~(^^;。」なんて会話も。

8/30、まずは次男が3年生に進級。クラスは持ち上がりなので、懐かしい友達の輪に戻って嬉しそう。ただし先生は変わった。夫も私もほとんど知らない先生だが、去年度に教室で葡萄を踏んで転倒し、大腿骨を骨折して長期休業したという、気の毒だけど笑いを誘ってしまう話だけはちゃっかり伝わっていたりする。

次男を学校に送ってから長男のギムナジウム入学式に向かう。ドイツの学校制度については過去記事参照(リンク)。この過去記事を書いてから、多くの州でギムナジウムの年数が9年から8年に短縮された。ただし将来的にはまた9年に戻るらしいとか、いささか迷走気味の感は否めないが、制度の基本的な枠組は変わっていない。州によっては少し違うようだが、誰でも平等に行く学校は最初の4年間だけ。そして小学校4年生時の内申に基づいて進学先が振り分けられ、将来の道がかなり決まってしまうという、世にも恐ろしい制度である。敗者復活戦も不可能ではないが、例えばギムナジウムと基幹学校では、履修教科数も学習内容も違うので、後からのし上がるのはそう簡単ではない。その一方、ギムナジウムの最初の1~2年で成績がふるわないと、ドイツでは小学校から結構フツーにある再履修すら許されず退学となり、ギムナジウム以外の学校で受け入れ先を探さなくてはいけないという厳しさ。長男の場合は、学校の推薦と本人の希望が一致してギムナジウム進学が決まり、私としては大変有難かった。私の印象では、4年生のだいたい1/3程度がギムナジウム推薦をもらっていたようだ。同じ小学校からはあと二人が同じギムナジウムに進学した。さてそんなこんなで迎えた登校初日、教会で1時間の入学ミサがあっただけで、子供達はすぐ授業に行ってしまった。私達の日本滞在中に、新入生を招いての歓迎行事があったらしいが、入学当日はあんまりあっさりし過ぎて、長男の写真を撮る機会すらなかった。しょうがないのでとりあえず教会の写真だけは撮っておいた。
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学校創立はなんと西暦799年だというが、それって「鳴くよウグイス平安京」の時代じゃないか!とはいえ当時はあくまでも宗教活動の一環としての教育機関だったはずで、ギムナジウムになったのは1612年らしいが、それとて家康の時代だから、やたら古臭い・・・もとい、伝統的なギムナジウムと言えるだろう。在校生曰く「建物がハリポタの舞台みたいだと言われますが、魔法は習いません。」でもラテン語必修という事実だけで既に、私にとっては魔法の世界と大差ない。「今時ラテン語なんて」とこのギムナジウムを敬遠する親も結構いる。確かにかつて学校で習った古文や漢文が、今の私の生活で役に立っているとは言い難い。しかしもしかしたら、クラスメートの中にはそっちの進路に進んだ人がいるかもしれないし、日本の古典を理解できる日本人がいなくなるのは残念だし、私自身いつか突然「源氏物語を読みたい」と思わないとも限らない。「すぐに役に立つとは限らないけど、社会や人生を豊かにしてくれる(かもしれない)」、教養なんてそんなもんだろう。

私にとってギムナジウムは始めての経験で、勉強面でも生活面でも長男をサポートできるか甚だ疑わしい。時間割も未定なのに給食は週何回食べるか申し込めとか、午後のクラブ活動の内容も曜日も未定なのにいつ参加するか一年分を決めろとか、かなり無茶な要求に手探りで答えている有様。入学翌日には長男が「ラテン語のことわざを親に教わる」という宿題を持ち帰った。オイオイ親がラテン語を知っているのが前提かよ!と微妙に差別を受けたような気持ちになったが、お陰で私はトリビアが増えそう。例えばドイツの化粧品ブランド「ニベア」は「雪のように白い」というラテン語が起源だそうな。日本の化粧品で言えば「雪肌精」みたいな感じ?でも一般的にドイツの化粧品が美白を目指しているとも思えないので、ニベアクリーム自体が雪のように白いという意味かも。こんなトリビアも教養と言うのだろうか。

8/31、娘の小学校入学式。こちらは勝手知ったる学校なので余裕。ピッカピカの一年生と迎えた平和な朝。まさか夕方に犯罪捜査課の刑事に事情聴取を受ける事態に陥るとは、予想だにせず・・・・・・

<続く>

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Commented by ちえ at 2017-09-04 22:01 x
ええ〜!ここで止まるの〜‼︎
Commented by penguinophile at 2017-09-05 16:44
ちえさま:
そう、ここで止まるの。思ったより長くなったから~
Commented by ちゃこ at 2017-09-24 12:20 x
ギムナジウム…現実にあるのか?!萩尾望都の世界だったよ~~~(笑)
やはり、ダ-リンとペンちゃんの子、”頭良し”じゃ~ん!!
これからはこのブログ、”漫画の世界”も加わるのね~楽しい♪
ラテン語が読めろうようになったら、謎解きが出来き…
インディ-ジョ-ンズの世界も始まるね~~~ワクワク(笑)
Commented by penguinophile at 2017-10-04 00:04
ちゃこさま:
そうなのよ、まさか自分の子供が「11月のギムナジウム」に通うとは思いませんでしたよ・・・まだ10月だけど。共学だけど。全寮制じゃなくて通学制だけど。でもなにせ建物が古いので、モダンな学校より萩尾望都の世界っぽいです。
いやいや、息子はともかく私はラテン語が読めるようにはなりません。なれません。既にサッパリ???
by penguinophile | 2017-09-04 17:23 | 子供 | Trackback | Comments(4)